2025年9月5日午後、秋葉原電気街周辺で発生した突発的な停電が、地域のコンセプトカフェ(コンカフェ)にも波紋を広げた。東京電力によると、停電は千代田区外神田1丁目および3丁目の約130軒に及び、約1時間後に復旧した。
とあるメイド喫茶では、照明・音響・レジシステムがすべて停止し、営業を一時中断。スタッフは「お客様に非日常空間を提供するのが私たちの仕事ですが、今日は現実に引き戻されました」と語る。
またサイバー系をコンセプトにしたとあるコンカフェでは、停電によって店内のLED演出とBGMが停止。公式Xでは「本日15:30頃より停電のため営業を一時停止しております」と告知され、フォロワーからは「電気の街で電気が止まるとは」といった反響が寄せられた。
さらに不思議の国のアリスをコンセプトにしたとあるコンカフェでは、公式Xにて、営業状況に関する投稿があり、来店予定のファンに向けて状況説明と謝意が述べられた。
停電による照明・空調の停止により、一時的に店内の雰囲気が損なわれたものの、スタッフの迅速な対応により安全確保と営業再開が図られた。
飲食を提供するコンカフェでは、冷蔵庫や調理機器の停止により、フードメニューの提供を制限する対応も。そのようなお店では温かい料理の提供を中止し、冷たいドリンクのみで対応したとのこと。
この停電は、秋葉原という“電気の街”の象徴性を揺るがす出来事であり、コンカフェ業界にとっても「電力インフラの脆弱性」が浮き彫りになった瞬間だった。今後、非常時対応やバックアップ体制の整備が、非日常空間を提供する業態においても求められるだろう。